最近、メールソフトThunderbirdの大きなバージョンアップ(Ver.115)があり、連続でメールのトラブル対応依頼をいただきました。
どちらも出るべき画面が出ないのが原因で、バージョンアップを繰り返していると、こういうことも起こるのかもしれません。送受信が進まなかったのと、URLのリンクが開けないの2件でした。同じようなトラブルの参考にどうぞ。
送受信が始まらない、進まない
バージョンアップ後、Thunderbirdを立ち上げても送受信が始まらない、メニューから「新着メッセージを受信」⇒「すべてのアカウント」を選んでも何も始まらない。個別のアカウントを選ぶと受信を始めようとするけど一向に進まずメールがまったっく入ってこないという現象です。
エラーが出るわけでもなく最初はさっぱり原因がわかりませんでしたが、Thunderbirdを入れ直したり、バージョンをダウンしたりしていると原因が切り分けられてきました。
原因
どうやら送受信サーバーのSSL証明書が正しくない場合に出る確認画面で止まっているようです。本来、下画像のセキュリティ例外の追加の確認画面が出るはずの場面で出ていないので、いつまでもその先に進まない状態になっているようです。

対処方法
ホスティングサービス(レンタルサーバー)のメールアカウントのため、送受信サーバーにドメイン名を入れているとSSL証明書が正しくありませんと確認画面が出てしまっています。
送受信サーバーともに暗号化に対応したホスティングサービス指定のPOP/SMTPサーバー名に設定変更することで、正しい証明書となり送受信が進むようになりました。
設定値は、ご契約先の最新のメール設定手順を確認してください。
追加した例外の確認方法
今回は、暗号化に対応した送受信サーバーが用意されているレンタルサーバーだったので良かったですが、未対応のサーバーの場合はセキュリティ例外が追加されているか、されていないかを確認したいところです。
Thunderbirdの確認場所は、ツールバーから(ツールバーが出ていない場合は、キーボードALTキーを押すと出てきます)
ツール ⇒ 設定 ⇒ (左ペイン)プライバシーとセキュリティ ⇒(右スクロールで下の方)証明書を管理 ⇒ (タブ)サーバー証明書

URLのリンクをクリックしても無反応
メールの本文にURLやメールアドレスのリンクが貼られており、ここをクリックして開いてくださいというような青くなっているリンク文字をクリックしても無反応な現象です。
昔からThunderbirdでよくあるトラブルのようです。ネットで調べるといろいろな対処方法があるようですが、今回はこちらで手順で直りました。
原因
Thunderbirdのツールバーから(ツールバーが出ていない場合は、キーボードALTキーを押すと出てきます)
ツール ⇒ 設定 ⇒ (左ペイン)一般 ⇒(右スクロールで下の中間の方)ファイルと添付
ここのところにhttpまたはhttpsの動作設定が入っていて、それが正しくない設定になっているのが原因のようです。今回もその設定が入っていました。
下画像は再現しようと思っていましたが、現行のWindows10/11ではhttpやhttpsの動作設定を入れることができませんでした。Internet Explore時代の古い設定でしょうか?

対処方法
httpまたはhttpsの設定が入っていたら、一番右端の▽を押して動作設定を「毎回確認する」にするか、「動作設定を削除する」で削除してしまいます。
「毎回確認する」にしたら次回リンクをクリックしたら開くアプリの選択画面が出ますし、「動作設定を削除する」の場合は、既定のブラウザーで開きます。