Windows7から10にアップグレードで古いセキュリティが手動削除しても消えない意外な原因

2020/01/10[公開] 2020/01/23[最終更新]

消せない指示

 Windows7 SP1からアプリと個人用ファイルを引き継いでWindows10(バージョン1909)にアップグレードしたいのに、Windows10と互換性のない古いバージョンのカスペルスキーとウイルスバスターをアンインストールしてくださいの指示がなかなか解消できなくて困ったのですが、意外な場所(バックアップ)に残っていたプログラムファイルが原因であったことがわかり解決できました。

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「次の作業が必要です」が消えない

 Windows10のアップグレードプロセスの途中で「インストールに必要な作業を確認しています…」という画面がしばらく続いたあと、互換性がないアプリを削除するように指示が出ました。この2つのアプリを削除しないと個人用ファイルとアプリを引き継いてアップグレード作業を進めることができません。

KasperskyとTrend Microのセキュリティを削除したい

 この画面だけではKaspersky Anti-Virusはバージョン不明、Trend Micro Internet Security 2007のほうはウイルスバスター2007のことでしょうか?ずいぶん古いバージョンです。

 コントロールパネルのプログラム一覧にはこの2つともインストールされていません。昔インストールしていた残骸が残っているのでしょうか。現状ではMicrosoft Security Essentialsのセキュリティーをご利用です。

完全に削除したのに

 とりあえずカスペルスキー削除ツールウイルスバスター削除ツールをダウンロードして実行してみましたが、ダメでした。

 サービス一覧に「停止」状態ですがklvssbridge64_18.0.0というのが残っています。実行ファイルのパスを見ますとNiftyのKaspersky2018というのがわかります。これはNiftyの常時安全セキュリティ24というプログラムです。アンチウイルスの機能部分でカスペルスキーを利用してるNifty会員向けセキュリティソフトです。

 このサービスをコマンドプロンプト(管理者)から削除してみましたが、それでもダメでした。

sc stop klvssbridge64_18.0.0
sc delete klvssbridge64_18.0.0

 カスペルスキーの削除ツールですが、Niftyの2018版も削除対象一覧に出てきました。一瞬これで解決と思ったのですが、残念ながらこれでもダメでした。

Niftyの常時安全セキュリティも削除対象と思われます。

 ファイルのパスであるC:\Program Files(x86)にはNiftyやKasperskyは存在していません。レジストリーエディターで「Kaspersky」で検索して出てきたキーを片っ端から削除してみましたが、それでもKaspersky Anti-Virusを削除しろと出てきます。もう跡形もなく削除したと思うのですが、どういうことでしょうか。

 そもそもTrend Micro Internet Securityの方に関しては、レジストリーを検索してもTrend Microでもウイルスバスターでもまったく引っかからないので過去にインストールした形跡すらありません。

バックアップにシステムファイルが残っていた

 こちらのトレンドマイクロのコミュニティFAQを見つけて解決できました。

 エクスプローラーを開いてCドライブ内のファイルを検索しました。検索キーワードは上リンクの通りこの順番に探しました。

  • キーワード1: Vbuster
  • キーワード2: tmcomm.sys
  • キーワード3: ufnavi
  • キーワード4: TISPro

 キーワード2のtmcomm.sysでファイルが見つかりました。場所はユーザーのドキュメントフォルダー内に「旧PCのバックアップ」というフォルダーがあり、その中に古いPCのCドライブをまるごとコピーしたデータのようでした。Documents and SettingsフォルダーがあるのでXP時代のバックアップデータでしょうか。

 そのバックアップ内にProgram Files⇒Trend Micro⇒VB2007_1500フォルダーがありtmcomm.sysはじめウイルスバスターのプログラム一式が入っていました。このTrend Microフォルダーを完全に削除すると、ようやくTrend Micro Internet Security 2007の削除指示が消えました。

 Kasperskyについてはどこにデータが残っていたのか不明でしたが、「旧PCのバックアップ」内の Program Files と Windows フォルダーを完全に削除したら、再起動することなく「情報の更新」ボタンを押したらついに次の画面に進むことができました。

ようやく次に進めました。

未使用のシステムファイルも削除

 以上で、Windows10のアップグレードが進んでこのあとは特にトラブルもなくアップグレードが完了しました。

 Cドライブ内に未使用とはいえProgram FilesやWindowsフォルダーがバックアップやコピーなどで設置してあれば、その中の互換性問題までチェックしているということでしょうか。

 おかげで10回以上最初からやり直しをしましたが、なんとかアプリと個人用ファイルを引き継いてアップグレードできてよかったです。

(追記)ウイルスバスター2009がDrive Navigatorの中に

 別な日に「ウイルスバスター2009」を削除する指示が出たケースがありました。これは、デスクトップにBuffalo製NASユーティリティ「Drive Navigator」フォルダーがあり、その中にウイルスバスターのシステムファイルが存在していてそれを検出してました。NASの機能にウイルスバスターでウイルスチェックをする機能があるためです。

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