Windows8.1からWindows10(バージョン21H2)にアップグレードをかけると、何度やっても途中でエラーになって元の8.1に戻ってしまう東芝Dynabook T75/RG(型番:PT75RGP-HHA)のアップグレードに成功した事例のご紹介です。
Windows8.1のサポート期限が2023年に迫り、ようやく重い腰をあげてWindows10にしようとすることも今後増えていくでしょう。長年使っている環境ほどクリーンインストールはやりたくないけど、アップグレードが上手くいかないという場合も多いです。参考になればと思います。
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インストールまでは進むのにエラーで失敗
Windows10にインストールメディアからアップグレードを始めて(setup.exeを実行)、ウィザードに従い進めていき、下画像のところまで進む場合です。
インストールをスタートさせて、あとはひたすら待つだけですが、放置しておいて終わったころに見に行くとWindows8.1に戻っています。デスクトップ上に「Windows10のインストールが失敗しました。」の悲しいメッセージが出るパターンです。

(参考)上画像のところに行く前に、互換性チェックなどでつまづく場合は過去記事でいくつか対応方法を記事にしています。
メーカーのアップデート情報をチェック
このPCは約6年前のWindows10無償アップグレード対象製品でした。メーカーサイトにWindows10アップグレード情報が掲載されており、Windows10対応ドライバーやソフトウェアの機種別アップデートが入手できます。
BIOSアップデートやシステムファームウェアのアップデートを適用したら、アップグレードが上手くいく可能性があります。
ただし、今回はアップデートをすべて適用したのに改善無しでした。6年前に無償アップグレードキャンペーン期間が終わり、ドライバー等のアップデートもその時点のものしかありません。この機種では効果がなかったようです。
結果⇒改善なし
Windowsのエラーチェック
長年つかっているWindowsですので、ディスクのエラーチェックや、システムのエラーチェックしてみました。というのも事前にディスクのイメージバックアップを取ろうとして、MFTが破損していますというエラーが出てバックアップが取れなかったのです。これが原因かもしれません。
スタートメニューを右クリックしてコマンドプロンプト(管理者)もしくは、Windows PowerShell(管理者)を開き、次のコマンドを実行しました。
chkdsk /r
sfc /scannow
それぞれ時間がかかりますが、いくつかエラーを修復してくれました。事前のイメージバックアップも取ることができるようになり、アップグレードも上手くいきそうでしたが、結果は変わらずアップグレード失敗です。
結果⇒改善なし
別ディスクでクリーンインストールをテスト
そもそもWindows10のクリーンインストールが出来る機種かどうかをテストしてみました。内蔵ディスク(前回記事でSSDに換装済み)を新品のSSDに交換して、Windows10をクリーンインストールしました。
電源関係やマザーボードがそもそもWindows10に対応していない可能性もあります。この場合は、はなからWindows10のアップグレードもできるわけがありません。Windows10の初期頃のバージョンは対応していても、最新のバージョン21H2は対応していないという可能性もあります。
しかし、Windows10(バージョン21H2)のクリーンインストールはすんなり成功です。少し原因が切り分けできました。SSDは元のWindows8.1のものに戻しました。
クリーンインストール結果⇒成功
原因となりそうなソフトを削除してアップグレード
インストールされているプログラムのうち、アップグレードを阻害している可能性のあるものをアンインストールしてみました。セキュリティ関連とインテル系です。
削除してみたもの
- ウイルスバスタークラウド
- インテル・ラピッド・ストレージ・テクノロジー
- インテル・マネージメント・エンジン・コンポーネント(ドライバーもデバイスマネージャーで無効にした)
- Trusteer Endpoint Protection
上記を削除した状態で、Windows10にアップグレードをかけると、ようやくWindows10のデスクトップが出るところまで行きアップグレード成功です。
結果⇒アップグレード成功
上記のどれを削除したから上手くいったのかまではわかりませんが、とにかくアップグレードが成功してよかったです。以前の環境を引き継いてWindows10をご利用していただけます。